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| 謎の猫の話 農場にはねずみが沢山いるから、何処の農家にも二三匹の、猫がいる。 ケトベツ・ファームにもいた、おそらく、生まれて始めてみた猫は、ここの猫だ。 二階のおばあちゃんは、大部屋の仏壇の前に、きちんと正座をして、何時もいる。 猫たちは優しいおばあちゃんの、そばが好きらしい。 ボクが何度、捕まえようとしても、あの柔らかくて、ポワポワした、生き物には、やんわりと逃げられてしまうのだ。 二階の窓から煙突を伝って逃げてしまい、決して触らせてはくれないのだ。 あの、真冬にケトベツに行った時に会った猫は、不思議な威厳を漂わせていた。 見たことの無い猫が、ちょうどボクの目の高さの出窓で寝ていた。 毛並みの悪いネズミ色の大きな猫だった。 今がチャンスと手を伸ばすと、低く鋭いうなり声と、その目つきに一喝されて、手が引っ込んだ。 「そいつは中々手強いぞ、お前の、手に負える相手じゃないよ」ハルオジが云った。 「冬になると遊びに来るんだよこいつは、雪がとけたらいつの間にか居ないんだ森に帰るのさ。」 |
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| この猫、森に住んでいるのだ。 半分野生の森の獣だ。 灰色の大きな猫、たてがみがあるし、ヒゲも、他の猫より丈夫そうだし、野ねずみや、木ねずみに、野鳥などを補食して生きているんだ。 並みのネコよりはるかにデカイ、あくびで開いたその口に、トラの牙と鋭い味蕾がびっしりと並ぶ舌がのぞいた。 決してボクを、近付かせなかった。 誇り高き猫族の末裔らしい。 あれ以来アイツには、会ってない。 何処でどういう最後を遂げたのだろう。 |
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森には天敵の狐もいる。 あの時の、アイツはどこまで生き延びたのだろう? |
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